純金積立とはなにか

最終更新日 2025年6月24日

1.価値が減りにくい安定した投資

純金積立は純金の購入を毎月行い、少しずつ貯める積立商品のことをいいます。

一般的な金投資よりも価格的に買いやすく、盗難の被害に遭う恐れがないのが大きなメリットです。

地金商や宝飾店に金属メーカーが販売する純金とは違い、証券会社に先物取引業者も取り扱っているのが特徴です。

現物の保有は販売会社によりますが、手数料を支払うことで現物化、つまり金地金などの実物を発行してもらえます。

基本はあくまでも預けて置くのが純金積立ですが、手元に現物を置いておきたいと希望することで、現物化が行えるわけです。

投資信託や金先物にCFDは現物化できませんし、金ETFは一部に限られるので、ほぼ間違いなく現物保有ができるのは実質的に金地金か積立となります。

純金は酸化の心配がなく、一般的な環境下で価値ある輝きが損なわれる恐れは小さいですから、現物を手元に置いておくことができます。

しかし、盗難の恐れを考慮すると預けるのがベストなので、やはり純金投資は積立が最適解になり得るでしょう。

電気の通しやすさや宝飾品としての魅力など、数千年もの間人々を魅了してきた金には様々な価値があります。

その価値は換金性に現れていて、世界の何処でも現金に交換できることが証明しています。

以前から政治経済の影響を受けにくく、インフレが生じても価値が減りにくい強い資産といわれます。

投資家に定番の人気商品ですから、価値が下がりにくいばかりか値が上がることが少なくないのも頷けます。

2.自分に合った毎月の予算で始めれる投資方法が魅力

純金の価格は様々な経済的要因で左右されますが、米ドルの影響も受けやすいことがポイントの1つです。

具体的には、インフレなどで通貨の価値が下落した場合に、相対して純金の価格が上がるといわれています。

アメリカを中心とした経済的な不安が発生する状況において、例えば事前に積立てた純金があると、資産の分散や利益を得るチャンスに繋がります。

日本経済も勿論影響しますから、そういうリスクも同時に回避したり、ダメージを最小限に抑えられるようになります。

純金の購入といえば金地金が代表的ですが、まとまた量を買うと手数料も相まって高く感じがちです。

購入希望に見合う予算がなければそもそも買えませんし、1gで約5千円、つまり1kgで約500万円という金額は簡単に捻出しにくい額です。

サラリーマンがお小遣いで買える額ではないので、自分には無縁だと考えてしまう人もいるでしょう。

金地金は5gから購入できますが、手数料で約5千円ほど取られるので、最低でも3万円の予算が必要です。

その点、純金積立は1,000円から始められますから、ハードルが低く初心者にもおすすめしやすいといえます。

売買時に手数料は発生するものの、殆どが購入時で2.5%から3.5%の範囲内に収まります。

投資は面倒だと感じる人には、自動積立が便利なので、あまり積極的な投資を考えていない人に朗報です。

盗難リスクなしですし、ある程度積立が進めば現物化できますから、将来の保有を前提に投資を始めることが可能です。

毎月自動的に純金を購入する形なので、安定した予算の用意が必要ですが、購入の度に手続きをする手間がないのは楽です。

好きなタイミングで買えないのはネックに思われるでしょうが、素人判断の投資で不用意に損失を出さずに済むのは、純金積立ならではの魅力でしょう。

3.手数料などコストの目安・注意点

証券会社などの積立商品だと、スポット取引で好きな時に好きな量の純金が購入できます。

純金積立の自動積立はデメリットにはならないので、多くの人達にとって検討してみる余地があります。

現在ならインターネットで申し込めたり、簡単に積立を始めることが可能となっています。

手数料は購入時が中心で、入会費や年会費は無料か精々1千円程度ですから、それほど気にしなくても大丈夫です。

保管に掛かる手数料も無料か数千円で済むので、大きなコストと考えなくても良いと思われます。

純金積立で積立てた純金は、金の他にも金貨やジュエリーに等価交換が行なえます。

 交換対象の種類や選択肢は販売会社次第ですが、魅力的な現物を選んで交換してもらえるのは積立の醍醐味です。 

交換時の引き出しの際に手数料は発生しますが、こちらも数千円とリーズナブルです。

積立の検討で1つ気をつけた方が良いのは、消費寄託だと保管会社の倒産時に資産が戻らないか、戻ってきても減ってしまう恐れがあることです。

銀行預金なら1千万円までの元本保証がありますが、純金にはないので注意しましょう。

ただ、特定保管とも呼ばれる混蔵寄託であれば、保管会社が分別管理を行い、万が一の際に返してくれるので安心です。

紛失が許されない厳重保管が必要なので、その分の手数料は発生してしまいますが、コツコツと積立てた純金を失わずに済むのは魅力です。

このように注意点は存在しますが、投資の分散先としての検討余地がある商品なので、投資の初心者にもリスクを分散したい投資家にも向いています。

 

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